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「どの刺し幅が一番いいの?」この質問自体が大きな間違い。

 

「店長、どの刺し幅が一番いいの?」よく聞かれます。

当店では1.2分と2.0分が人気です。

一般的なお店では1.5分が売れ筋だと思います。

実は、そもそも質問が間違っていて
「一番いい刺し幅はどれ?」ではなく
私にとって一番いい刺し幅はどれ?」であるべき。

使い手にとって一番適した刺し幅を見つけることが答えだからです。
ブランクのある人、高段者の先生、初心者、お父さん剣士、女性剣士、学生さん・・・いろんな方がいらっしゃって、その方々にあった刺し幅というのが必ずあるはずです。

たった一言「1.5分を選んでおけば無難。」といった考えはせっかく高価な手刺し防具を買う側にとっても少し残念。(決して1.5分を否定している訳ではありませんよ、念のため)

刺し幅選びの大きな落とし穴。

 

刺し幅の話には大きな落とし穴があります。

修理などでお預かりする時良く分かるのですが当店の1.2分が他店さんの1.5分よりも柔らかい事があります。


えっ、普通に考えたら逆だけど・・・?

実は1.0分や2.0分といった刺し幅は同じお店の同じ防具、つまり布団の中の材料が同じでないと比較が出来ません。
もともと柔らかい芯材で作った防具とかっちり固めの芯材で作った防具がいくら刺し幅が同じだからといって同じに仕上がるハズがないのです。

その為、お店や職人によって同じ刺し幅でも全く違うものに仕上がります。

 

ところがこの事ってカタログや写真に載らないし、説明を聞いても実感出来ない。
ここが大きな落とし穴。


この部分を無視して単純に1.0分は硬い、2.0分は柔らかいといっても実はあまり話になりません。


じゃあどうするの?と聞かれそうですが、「実物を見る」のが一番です。
お店やショールームに足を運ぶのも良いですし、当店なら貸出用の見本防具を用意していますのでこちらを取り寄せてみてください。
その上で今使っている防具の真横に置いてみたり、初心者の方は道場の先生や詳しい方に一緒に見てもらったりしながら面倒でも最初に少しの時間と労力をかけて理想の剣道具を見つけていく過程が大切。

そのお店がどういう防具が良いと考えているのか。実践型の防具なのか、稽古でも使えるしっかりした防具なのか。防具が違えば目的も異なりますのでこれから防具を買う際にはこの辺りをしっかり見極めることが大事です。
最終的には防具選びというか結局はお店選びということでしょうか。信頼できるお店が見つかればその時点で勝負ありです。

1.0分ってどう?

 
以前(バブルの頃?)は「1.0分の目が細かい剣道具が豪華で最高だ」という風潮がありました。
年配の方は(せっかく買うんだから欲しかった)目の細かい剣道具を好まれる傾向があります。
1.0分はとても見た目にきれいで作りも立派です。周りからの受けも「スゴイ、1.0分だ!スゴイ」と大好評でしょう!

【こんな方におすすめ】

長年1.0分の手刺し防具に憧れていた人。
ずっと1.0分が欲しかった人は迷わず1.0分を買ってください。納得した上で他の刺し幅を選ぶのは問題ありませんが、妥協して他の刺し幅を選ぶと後から後悔します。あなたにとっては「1.0分を手に入れた」という満足感が一番の喜び。(気持ちの問題です・・・)。布団が多少硬かろうが、価格が高かろうが、1.0分というブランド力はとても輝いています。
「おお〜1.0分を買ったか!いいの買ったな!」と周りの人も喜んでもらえる可能性大。

【ここがもう少し】
布団の作りにもよりますが、弱点としては1.0分はやはり薄くて硬いんです。その為馴染むのにどうしても時間がかかります。(極上防具になると1.0分でも柔らかく出来ていますが・・・)
あと製作に手間がかかりますので高価です。

1.2分ってどう?

 

1.2分ってどう?

1.2分はとてもスッキリしていて、使いやすくてとてもいいと思っています。

【いいところ】
見た目がすっきりしていて綺麗です。なぜすっきり見えるのか?

刺し幅が細かく揃っていることの他にもう一つ、例えば垂ですが、1.5分や2.0分といった刺し幅が広いものは額刺といって大垂の周りを細かく刺すため、真ん中に四角い模様が出来ます。これが無いので防具全体でスッキリした雰囲気になります。


金額差も小さいので、1.2分と1.5分で最終的にどちらにしようと悩む人がいますが、案外この見た目部分をお話するとイメージに近い防具かどうか判断出来るようです。(布団の柔らかさは1.2分と1.5分は似ています。この話は後述)

布団も1.0ほど硬くなく、比較的馴染みも早いです。


【こんな方におすすめ】
使い勝手はもちろん、せっかくの手刺し防具だから見た目も正直気になる方へ。

審査や試合にもふさわしい作りです。きれいな防具なのできっと周りからの評判も良いでしょう。正直良くわからない、迷った場合は1.2分にしてください。今は良くわからなくても後々の満足度も高いと思います。


また、ブランクがあって再開する方にもおすすめです。剣道経験者なら再開した後、仮に稽古用の安価なミシン刺防具を揃えて使っていたとしても、結局良い手刺し防具がすぐに欲しくなってしまいます。「だってやっぱり手刺しは格好いいんだもん!」と防具を買い直すくらいなら最初から良い道具を買われたほうがいいです。ご自分の性格と相談してください(笑)。


【ここがもう少し】

全くの初心者や女性にはやはり1.2分の布団は硬めといったところでしょうか(見た目優先。2.0分の方が柔らかくて使いやすく、打たれても痛くありません)。

1.5分ってどう?

 

1.5分ってどう?


【いいところ】

世間では一番売れている刺し幅。そういう安心感があります。


【注意点】

布団の刺し方が2種類あって、

・具の目刺

・ナナメ刺

どちらかを選ぶかにより全く異なる防具になります。


【具の目刺】

布団の耳から下を細かく刺すので、実際には1.5分といっても面布団の耳から下は結局1.2分と変わらないくらいの硬さ。2.0分なら具の目でも柔らかい感じは残るが、1.5分の場合は薄くパリっとした感じになる。とはいうものの一般的には具の目刺の方が主流

【ナナメ刺】

最初から布団が柔らかい。柔らかいのはナナメに刺すからではなく、具の目刺をしない(細かく刺さない)から柔らかいということ。面布団の端から端まで1.5分の刺し幅のまま。最初から使いやすいので女性や初心者におすすめ。


【こんな方におすすめ】
具の目刺かナナメ刺かを正しく見極めれば、1.5分はみなさんにおすすめ出来ます。


【ここがもう少し】

より見た目を気にする方は1.2分を選ぶだろうし

より使いやすさ重視なら2.0分を選んだ方がいいかも。

2.0分ってどう?

 

2.0分ってどう?


【いいところ】柔らかくて打たれても痛くない。価格も安い。馴染みが早い。いいことだらけ。

【ここがもう少し】刺し幅が広いので人によっては野暮ったく見えてしまう人も。逆に、この刺し目の大きい手作り感がたまらないという人もいます。(店長は好きです!)

【こんな方におすすめ】周りの言うこと(好き嫌いが別れる防具なので)は気にしない。柔らかくてなにより自然体。打たれても痛くなく、装着しても楽な剣道具が欲しい方。

【刺し方】1.5分と同じように・具の目刺・ナナメ刺の2種類があります。
ただ、2.0分の場合はもともと刺し幅が広いので具の目でもそれほど硬くなることはありません。
一般には具の目の方が多いと思いますが、女性や未経験者などはナナメ刺なら最初から動きやすくていいかも。

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