©2017 Hyakusyu Budoguten

きちんとした仕事には
時間がかかります。

私が武道具店を始めた当初、正直分からないことばかりでした。

剣道具の事、職人さんの事、お客様の事、、、、手探り状態でした。

そんな中私は「早く!もっと早く!」ととにかく1日でも早く防具を届けることが喜んでもらえると完全に勘違いしていました(それも大事ですが)。

開店した当初の当店の防具は恥ずかしながら

メーカーさんの防具を右から左へ販売していただけ。

今のようなこだわりはそこまでありませんでした。

​ところが当店のお客様が求めていたもの、

本当に大事な事は

実は他の所にあったのです。

「宇賀さん、
時間はかかってもいいから、
職人さんにいい仕事をしてもらってください」

何人ものお客様にこのように言われました。

「早くお届けすれば良い」と考えていた​私にはショックでしたが、

防具の打ち合わせをした際、ほとんどお客様が皆、

 

「時間はかかってもいいから、

職人さんにいい仕事をしてもらってください」

口を揃えてそう言います。

そこから私の考えは180度変わりました。

当店の考える基準を満たすまではお届けしないと決めたのです。

納期がかかる理由は
​剣道具の作り方が違うからです

<一般的な剣道具の作り方>

 

海外で一括して材料(革、布など)を調達、

海外の工場でミシンで大量に製作成(製作の効率が良く、安価にできる)

<当店の百年防具の作り方>

 

その① (10日〜2週間)

・店長と直接細かな計測と打ち合わせ

・現状防具の問題点のあぶり出し

・3Dスキャンを使って頭部の計測

・サイズ合わせ用防具の貸出

・見本防具の貸出

その②(4〜5ヶ月)

・紺反、鹿革など日本製を調達し、海外の職人さんへ送る

・手刺しの布団類は海外の職人が手でひと針、ひと針刺します

・胴台のは日本の職人さんが製作を開始

・胴の塗りも日本の職人さんが塗りを開始

・面金は日本の職人が製作します

・頭部の3D型を当店が製作を開始します

その③(1〜2ヶ月)

・布団類がパーツの状態で届きます。

・胴組みは日本の職人が組みます

・面組みは当店で製作した3D型をもとに日本の面職人が組みます

・家紋も日本の加賀蒔絵の職人がすべて手描きします

​・ネームの取り付けはアイロン圧着ではなく、昔ながらの職人の手まつりで取り付けます

注記:

こうやってみると布団の製作以外は材料も含めすべて日本の職人が行っています。ですが当店は「日本製」とか「日本仕立て」という表記はいたしません。お店の考え方になりますが、この表記は不誠実で誤解を招くと思っています。(実は昔私が防具屋を始める前にこの表記を見て勘違いしてた経験がありまして・・・)

手を変え、職人を変え、
大変な手間暇がかかっています

このようにいろいろな職人さんの元をまわりながら1台の防具を仕上げて行くためどうしても時間がかかります。すべての工程に理由があり、剣道具の工程のひとつひとつが昔ながらの職人仕事だからです。

天候や、時期、職人側の仕事の混み具合により仕上がりが遅れることもあります。ですが、それぞれの工程で職人を急がせるのはいいことはひとつもありません。

安価なミシン刺防具ならともかく、一生ものの百年防具の製作にあたって職人を急がせるのはいいことはひとつもありません。きちんとした仕事には時間がかかることをご理解ください。確かに納期半年は長いです。きっと忘れたころに防具が仕上がるかと思います。しかし、慌ただしく防具を製作し、職人を急がせ、突貫工事で剣道具を仕上げることはしたくありません。
 

製作が混む時期というのがあります

手刺し防具はすべて手作りなので製作に時間がかかりますが、その中でも

 

・お正月(旧正月)

・入学シーズン

を挟む時期は必ず遅れが生じます。

また金額が金額なのでいわゆる、

・ボーナス時期

にもご注文が重なることも多いです。

仕上がり優先でじっくり
職人に仕事をさせてください。

昔はここまで時間はかかりませんでした。

納期も3〜4ヶ月あれば仕上がっていました。

時間がかかるようになったのは

当店がどんどん防具の作り方の細部にこだわるようになったからです。

・ミリ単位で物見とサイズを完璧に合わせたい!

・もっと家紋の上手な職人さんにお願いしたい!

・3D型を基に面組みの上手な職人さんにお願いしたい!

・もっと材料にこだわりたい!

その都度、職人さんや仕様を変更してきました。

​自分でいうのもなんですが当店では今の防具が

間違いなく一番最高の仕上がりです。

3Dスキャンのご要望が多く、
製作が混んでいます。

開始当初はそうでもなかったのですが

3Dフィットスキャンの完成度が口コミになり紹介での製作、リピート製作が大変増えています。

​例えば3Dの頭部の型を印刷するだけでも3日くらいかかります。

難しいのはいくら製作希望台数が増えたからといって、製作する職人さんのキャパはそれほど一気に変わりません。

 

布団類の製作自体に時間がかかるようになりました。

ご安心ください。製作の間、
当店で稽古用防具の面倒みます。

とくにブランク明け再開の方、

良い防具は欲しいんだけど、今使う防具が無い、稽古ができないという方。

 

当店で製作の間、代わりの防具をご用意しています。

 

それほど上等なものではありませんが、清潔にお使いいただける防具を単品でも、一式でもご用意できます。

 

職人に製作を急がせることは出来ませんが、

当店で稽古に穴を開けないよう面倒みますのでご安心ください!